【連載】商業マンガ家の育て方 〜ぴこつとnikoのぎこちない夫婦関係〜3
ぴこつです。
気がつけば、
今回の更新までに相当な期間が経過してしまいました。
エンジニアとしてのお仕事が入ってきていたとはいえ、ここまで更新をサボってしまった自分が情けない。ホントに。
このブログも開設からいつのまにか1ヶ月が経ち、改めてその存在を見直してみると精神的にもいろいろ迷うところはありました。
でもね、言い訳がましく言わせていただくと、ここまで間が空いたにも関わらず更新している自分もまた自分の中では珍しいんです。
なにせぼくは根がかなりの飽き性なので。笑
だから、いつもならこんなにも間が空いているともう戻ってくることはないんですよね、いつもなら。
ただ、アクセス解析を見ると、全然更新していないブログであっても一日に1件や2件、アクセスがある。
こんなブログでも見てくれている人がたとえ一人でもいてくれてるんだと思うと、心の支えにもなり、またその人のためにも続けようと気持ちが押し戻されました。
そうやってなんとか戻ってきた自分をちょっとだけ褒めてあげてもいいかな・・・とも思うんです。
うん、我ながら自分に 甘い!
と、自分への言い訳はこのぐらいにしまして・・・
今回は連載の続きで第3話です。
前回、前々回はこちらをごらんください↓↓
【連載】商業マンガ家の育て方 〜ぴこつとnikoのぎこちない夫婦関係〜1
【連載】商業マンガ家の育て方 〜ぴこつとnikoのぎこちない夫婦関係〜2
専門学校で習っていなくてよかった3つの理由
ぼくの妻(niko)は、社会人になり、そしてぼくと結婚してからマンガ家を目指したということもあって、そのような学校に通う機会には恵まれませんでした。
ただ、nikoにとってはそれが逆に良かったんじゃないかと僕は思っています。
理由は3つ。
『他人のレベルに合わせられることがない』
これは日本の『学校』というシステムそのものの話になるのかもしれないけれど、日本の学校の特徴として「低いレベルに合わせて授業が進む」ということがあると思います。
高いレベルに合わせてどんどん引っ張られるのだったらまだいいんです。ついてこれない人を置き去りにしてしまうリスクはあるけど、それについてこれない人はどのみちどこかで挫折する可能性も高いのではないでしょうか?
現役の学生のように若い人たちにはじっくり学んでいる時間もあるのかもしれないですが、美容師と主婦業のかたわらにマンガ家を目指していたnikoには時間的に余裕はなく、『学校で学ぶ』という方法を取る選択は元からありませんでした。
『馴れ合いで終わらない』
1つ目の理由に近い気もするけれど、学校には今度は着いてこれなかった人間、もしくは平凡なレベルの人間同士による馴れ合いがどうしても生まれます。
何かができない人間が集まれば、お互いに慰め合い、「できないのは自分だけじゃない」という安心感が共有でき、居心地が良くなる。
そうすると、成長を自ら諦める人も出てくる。誰かが諦めれば、その人と一緒に居て追随したくなる人も当然いるわけで、事務的に「ただ学校になんとなく通う」という状態になっていく人もたくさんいるでしょう。そんなムダな時間を過ごしていては、なんのためにお金を払って学校に通っているのかもわからなくなります。
本人の性格の問題もあるだろうけど、そういった学習放棄のリスクがなかったという点も、学校に通っていなくてよかったと思う理由の一つです。
『とにかく経験を積むことができる』
これも当然と言えば当然の話。学校に通っていなければ先生に教えてもらえるわけではないので、全ては独学で、とにかく描いて描いて描きまくるしかない。
それが一番の勉強になっていたんだろうと思います。そして描いたらSNSに投稿したり、イベントで出品したりと自分の描いた作品を世間に晒しては反応を見ることができる。
見てもらうのは完全に一般の『読者』ということになります。ダイレクトにその反応を感じ、何がウケているのか、ウケていないのかが感覚で掴むこともできました。
イベントであれば、世の中に自分の作品を出している上にわずかでもお金が発生しているので、それはもう学生のような完全なアマチュアではなくセミプロだと僕は思います。
そしてお金が発生する以上は、払って買ってくれる人達にはちゃんとした作品を提供しなければいけないという責任感も生まれ、それはすなわち読者の事を考えた作品作りにつながっていく。
それに学校であれば、「マンガを描く」という技術が徹底的に学べるかもしれないけれど、「どのように読者を増やすか?」や「どうすれば読者を満足させられるか?」と行ったセールスやマーケティングの要素は実感として学ぶことは滅多にできない。
自分の手でイベントに出品するとなれば、マンガを描くといった技術的な部分と、販売するという商業的な部分も同時に学ぶことができます。
別の機会にもお話ししようと思いますが、連載マンガ家として必要なのは、技術の部分と同時に「どうやしたらたくさんの人に読んでもらえるか」と行ったセールス、マーケティングな部分を常に意識して描くことだと僕は思っています。
それは二次創作を描いていた同人作家だけだった時でも、やはりなるべくたくさんの人に読んでほしいという思いはあったので、ぼくもnikoのどんなところが読者に評価されているのかを一緒に考えていました。
連載マンガを描くようになった今でも、妻自身ではわからない、nikoの良い部分はどこなのかという事は伝えながら、またそれを生かすためにどうするかを横で考えています。
(つづく)