GIGAスクール構想の試験導入期間はいらない
マンガ家nikoのパートナー、ぴこつです。
みなさんが住んでいる地域の学校では、「GIGAスクール構想」は導入されいますか?
ぼくが住んでいる地域の小中学校では試験導入に入っています。
そもそもGIGAスクール構想ってなに?
GIGAハイスクール構想というのは「文部科学省」が推進している政策で、詳しくは文部科学省のホームページで紹介がされています。
まぁ簡単にいうと『教育のICT化』ですね。
ぴこつ
「ICT化」と言われてもピンとこない
ぼくの居住地域の構想の一例を出すと
- 一人一台のタブレットの支給
- タブレットを使った自宅でのオンライン授業
- 紙のお便りの削減
のようなところですね。
そのGIGAスクール構想が去年始まりまして、ぼくの娘は小学6年から現在の中学一年まで経験してきました。
その経験を親のぼくが見ていて感じた問題点をご紹介します。
結論をひとことで言うと、
「試験導入っていらないよね。ていうかむしろ逆効果だし」
ですね。
ひとことではなく「ふたこと」になってますが。
と言うことで以降に書いたその理由を読んでください。
GIGAスクール構想試験導入による弊害
「試験導入」って、国の政策だったり「固い」現場ではよくありますよね。
全面的に導入するまでの「移行期間」の位置付けで試験的に導入すると言うやり方です。
移行期間が必要なのはわかります。
実際に新しいことをやるために小さいエリアでそれを試し、検証結果を得る。
とっても大事なことです。
・・・普通なら。
ぼくの印象では、このGIGAスクール構想の試験導入は、はっきりっていって無用でした。
と言うのも、試験導入と言って中途半端に始めたばっかりに、「楽な授業でだけ」やっていたんです。
ぴこつ
先生にとっても影響が少なかったんだね
「生活」と言って、いわゆる学校の成績には特に影響を及ぼすことのない教科にのみ適用したんですね。
※生活はその地域の伝統とかを学んだりするような授業のことです。
先生が作ったスライドを生徒みんなのタブレットに映して紹介したり、アンケートを取ったりすることに使っていたんだと思います。
それから、宿題など学校で学んだ勉強をタブレットでインターネットにアクセスして調べ物をしたりすることにも使っていましたね。
そんな事を言ってもあまりよく想像ができない
という方もとても多いと思います。
でもそのくらい、中身については特に説明するような価値もあまりないくらいの・・
ぴこつ
「中途半端」だと言いたいわけだ
試験導入期間で“割を食う”のは生徒
試験導入をして、じゃあ誰が得をしたのか?
ぼくの今のところの印象では、「誰も得をしていない」と思っています。
一度、中学校入学の直後にオンラインで授業参観がありました。
ぼくたち親は娘が家で授業を受けている間に後ろからその様子を見守るスタイルです。
ちなみにぼくの娘が受けていた教科は「英語」でした。
先生も準備などがとても大変だと思います。
まず授業のやり方にも慣れていないし、他の授業では従来の方法で続けなければいけない。
二重の準備が必要になってしまうような状況です。
これでは先生も手間が増えるだけで、GIGAスクール構想のメリットを感じることは難しいでしょう。
しかも、中途半端なやり方ではどうしても「試験導入」という言葉に甘えて楽な方に走ってしまうので、積極的に進めようという意欲も湧かない。
むしろ迷惑だと感じているんじゃないでしょうか。
ぴこつ
いや先生も大変だ・・・本当にご苦労様です
一方で生徒はというと・・・
確かに「経験」という点ではいい経験も得られているのかもしれない。
けれど今のところは一部の教科やお知らせで使われているというだけで、GIGAスクール構想によるメリットを得られてはいません。
宿題は従来通りにノートに書いていってるし、お知らせのプリントも相変わらず毎日のようにもらってくる。
親であるぼくも大量のプリントを見ながら「何が変わったんだろう?」と疑問しか湧きません。
そんな状態のGIGAスクール構想の「試験導入」における一番の問題点ですが、ぼくはこう考えています。
「試験導入期間」は学校側の勝手な都合で生まれた期間。生徒の時間を奪っているだけ。
試験導入の期間は大人はのらりくらり。徐々に徐々に時間をかけて移行していけばいいと考えている。
子供はどうでしょう?
一年経ったら、学年が一個上がるわけです。
5年生は6年生になり、6年生は中学生になる。
その一年がどれだけ重く貴重な時間か、想像するのは簡単なはずです
ぴこつ
子供の一年と大人の一年は重みが100倍ぐらい違うよね
その一年の間に中途半端な政策の犠牲になっているのは間違いなく子供の方なんです。
中途半端に進められた期間、その時間は無駄になっています。
準備に時間がかかる先生は本当に気の毒だと思います。
しかし、それよりも貴重な時間を失っているのは子供なんだという意識を、親を含めた大人の方が持つことが重要です。
GIGAスクール構想で事故が起きる?
GIGAスクール構想の試験導入が始まってからすぐにぼくはめちゃくちゃ驚いた、というか呆れたことがあります。
中学一年生の娘が学校から持って帰ってくるカバンが重くなっていることです。
ぴこつ
なにが起きたの!?
GIGAスクール構想の一番の目玉は・・・そう、「一人一台のタブレットの配布」です。
みなさんも、もうお分かりですよねw
あの大量の教科書に加えて、タブレットPCの重さがプラスされているというわけです。
しかも頑丈なカバー付きで。
ぴこつ
コントですか!?
ぼく、測ったんですよ。体重計で、そのカバンの重さを。
何キロあったと思います?
11Kgですよ!?
本当にコントです。
教科書+タブレット=11kg
2Lペットボトルが5本半。
背負って歩いてみてください。
もはや修行ですよ。
子供の体の成長には個人差があります。
大きくなった子なら、まだなんとか耐えて普通に歩けるかもしれない(それでも肩は凝る)
まだ身長が伸びきっていなかったり、小柄な子だったりしたらそんな重いものを担いで登校しているとなると気が気じゃないと思います。
転倒のリスクだって絶対に上がると思います。
ぴこつ
だから三者懇談の時に担任の先生にはそのまま伝えました。
「危ないですよね」って
まとめ
完全に大人の事情で始まった中途半端なGIGAスクール構想の試験導入。
本当なら「試験導入期間」などを設けずに、一気に振り切ってしまうべきだと考えます。
そうなってしまうと先生方も死ぬ気でやることになるとは思います。
でも、そのことに全力を注ぐことができるんです。
従来形式を継続してしまうおかげで、そっちに甘える余地を与えてしまっている。
結果、どちらのやり方もやるおかげで、GIGAスクール構想は一向に上達せず、むしろ自分の首を締めてしまっているんですね。
じゃあなんでそんな中途半端な事をしているのかと言われたら・・・
ぴこつ
それはただのパフォーマンスだね
“この地域は全国に先駆けてGIGAスクール構想を実現しています”
というアピールをしたいだけ。
それは政治的というか、この地域への転居者の誘致をしたいだけという意識が透けて見えます。
GIGAスクール構想の主役は教育を受ける子供、それから先生です。
地方とか学校の政治的なパフォーマンスなんかじゃなくて、未来につながる子供の教育の改革を第一に考えて進めてほしいです。
ではまた!