マンガ家のための健康プロット【運動編】
マンガ家nikoのパートナー、ぴこつです。
突如として始まりました!この連載。
本日はその第一弾として
『運動』
をテーマに書いてみます。
みなさんは「運動」と聞くとどんなことを想像しますか?
- 毎朝のウォーキング、ランニング
- 腕立て伏せ、腹筋、スクワットなどの筋トレ
- ヨガ教室
とても健康的そうなことですよね!
ただ、ごめんなさい・・・
ぼくこれ全部大っ嫌いですwww
でも・・・
あ、その前にぼくですね、フリーのプログラマーとしてお客さんの会社に常駐させてもらっているので、普段は会社通勤のサラリーマンと同じ生活をしています。
で、そのぼくが自分で言うのもなんですが、
「最近全然運動していないなー」
て言っている周りのサラリーマンの方よりは運動ができていると思ってます。
(むちゃくちゃ矛盾してる気がしますが、どうか最後までお付き合いを!)
何年か前は、ずっと腰が痛くて椎間板ヘルニアになる手前にまでなっていたし、肩こりや首の痛みにも毎日すごく悩まされていました。それが当然と思っていたかもしれません。
それでやっぱり、思い返すとその時は運動はしていなかったなーと思うんです。
でも言っていて思ったのが「思い返すと」くらいで、今の自分が当時と比べて
「めちゃくちゃ運動するようになった」
なんて自覚はまったくありません。
でも、今は肩こりとか腰痛とかはほとんどなくなっているので、
ぼくの経験から、デスクでいつもがんばっている描いているマンガ家さんにもできることをご紹介しますね!
1.運動はしなくていい
トレーニングウェアを着ない
運動をする時って、どんな格好をしますか?
- ジャージ
- タンクトップ
- スパッツ、レギンス
- ウインドブレーカー
こんな感じですか?
これ全部、着ないでください。
なぜか。
これらを着るとですね、運動をすることになっちゃうんです。
「運動」って言うとさっきも言ったように、基本的に全部キツイことをイメージしますよね?
そうなっちゃったら運動はイヤになります。
「運動すると疲れるし、キツいし、そもそも時間がないし」
めちゃくちゃ、わかります。
ぼくもそういうキツい運動が嫌いな人間なので。
じゃあ体を動かす時にはどうしたらいいのか?
それはもうシンプルに、外に出る時に着るような
普段着でいいんです。
キメキメのおしゃれ着じゃない、動ける感じの普段着を着ればいいと思います。
あ、動けるって言っても日常的な範囲で動ける服のことですよ。
とにかく「運動するために着替えよう」と思わないことがポイントです。
ただ一点、クツだけはスニーカーがいいかも。
パンプスやヒールとかだと普通に動いても足が痛くなりそうですしね。
しつこいようですがスニーカーでも、
『ウォーキングシューズ』とか『ランニングシューズ』
は、いりませんからね。
フツーに歩けるシューズで外に出ましょう。
「歩く」のは移動手段
「運動しない」って、じゃあ一体なにをどうするの?
運動はしません。ただ、
出かける時の移動手段の第一候補として「歩く」を選択肢にしてください。
みなさんがいつもお出かけする際の移動手段はなんですか?
自動車を持っている方も多いと思いますが、
- 近くのコンビニにお菓子やコーヒーを買いに行く
- 夕食の買い物でスーパーに行く
- 家で晩酌を楽しむために酒屋に行く
のような時にも自動車で行ってたりしません?
もしかしたら「自転車」という人もいるかもしれませんね。
これらの場所にぜんぶ、
“歩いて”行ってみてください。
※歩いて買い物に行くときはエコバックをお忘れなく!(ぼくはやりがちでした)
もちろん、遠いところは無理だと思うので、目安としてそうですねー・・・
Googleマップで徒歩7分以内の場所
は歩いてみてください。
キリのいい「10分」だと、意外と遠いです。
歩くことに慣れてくると10分の距離でも楽に行けるとは思いますが、最初からそこを目指すとたぶん挫折します。
もしも、
コンビニ、スーパー、酒屋などが近くになかったり、そもそも行く用事がない人は、
どこか適当な目的を決めて外に出てみてください。
- 近くの公園のベンチに座りに行く
- なぜか“あの場所”に設置されているモニュメントを改めて見にいく
- 登ったことのない歩道橋の上からの景色を確かめに行く
言ってて思ったんですけど、
「歩道橋」はムチャクチャおすすめです!
大人になると歩道橋ってほとんど登る機会がなくなりません?
だいたいが通学路だったりして、小学生とかが使うんですが、大人になるとわざわざ登るのもめんどくさいからそのまま道路を横断しちゃったりしますよね。
ただ歩道橋の上から見る景色って新鮮です。
ぼくはそこから見下ろす車の流れもけっこう好きです。
あ、話が脱線してました、すみません…。
そしてぼくが数年前に比べて運動量が格段に増えている理由がここれなんです。
ぼくの家から通勤の最寄り駅までおよそ2kmあるんですが、以前は自転車で通っていました。
雨の日だとパートナーのnikoに車で送ってもらっていたこともしばしば。
今はそこを歩いて通っています。雨の日も風の日も雪の日も。
どんな天候だろうと「歩き」です。
そのために完全防水のリュック、完全防水のスニーカーを普段から装備し、折りたたみ傘や防水ズボンもリュッ
クに入れ、いつ雨に振られても歩くことを毎日の移動手段としています。
ただ、これも絶対にというわけではなく、台風だったりめちゃくちゃ疲れている時なんかはバスで帰ったりとかもしています。
意識として、通勤の際は「歩く」を大前提としているので、無理に「しなきゃいけない」という義務感はなくなりました。
最初のウチは歩いた翌日に足が痛かったら次の日は歩かずに自転車にするなどして、時間をかけて徐々に体を慣らして歩く時間と距離が伸びていった感じですので、みなさんはいきなり「2km歩こう!」とかは絶対にしないようにしてくださいね。
そして念の為にまた言っておくと、歩いて行く時は「普段着」で。
くれぐれもトレーニングウェアに着替えちゃ、ダメですよw
歩く時に3つだけ気をつけてほしい
移動手段を歩くことに変えるだけでも体への効果はあると思いますが、せっかく歩き出せたのなら、
これを気をつけるだけで劇的に効果が上がります。
- アゴを引く
- ムネを張る
- 大またで歩く
この3つを意識するだけ。
そこまで難しいことはないと思います。
上2つについては姿勢の問題で、
アゴを引き、ムネを張る
の両方を意識することによって猫背になってしまうことを防ぎます。
猫背になるとお腹はゆるみ、首も曲がった状態になってしまうので、首や肩、腰にも負担がかかります。
姿勢を意識するとその時はちょっと「キツいな」と思うかもしれないですが、
意識しないと逆にあとで肩こりや腰痛、首痛に悩まされるので、合理的に考えても歩く際に姿勢に気をつけていたほうが後悔もないと思います。
最後の
大またで歩く
ですが、これはもう足の筋肉のためですね。あと腰痛にも効きます。
「大また」で歩くというと脚をガンバって開く感じがしますが、
腰とお尻から前に出す
をイメージすると自然と大またで歩いているようになると思います。
脚だけガンバって大きく振ってしまうと、ヒザに負担がかかるので気をつけてください。
2.続かないのはあたりまえ
人は怠ける生き物
たいていの人って、苦しいことってキライじゃないですか?
少なくともぼくはそっち側の人間です。
苦しいと「やめたい」「逃げたい」って思っちゃうし、一回や二回はガンバったとしても、長くは続きません。
もちろんガンバレることもあると思います。
それってきっと目的が
- 好きなことで熱中している
- ガンバったらすぐに成果が出る
- お金を稼ぐための死活問題
みたいな時ですよね。
でもどうですか?
運動って、そのどちらでもないですよね?
運動したからと行ってその翌日にいきなり理想のボディになったりとかはないわけです。
そう、目に見える効果がなければ人ってガンバれないし、ガンバれたとしても、
例えば「ダイエット」とかでも達成した瞬間に目標がなくなって怠けてしまう。
そして悪夢のリバウンド・・・とか。
でもそれって特別なことでもなんでもなくて、みんな一緒なんです。
人ってそういう生き物だっていうことをまずは認めてしまいましょう。
それを受け入れるところからが、
じゃあどうしようか?
っていうその問題の改善するためのスタートラインになります。
あせることも、悲観することもありません。
ただ問題を受け入れて、その問題の解決策を探っていけばいいんです。
その解決策を、ぼくは今みなさんにご提示しているつもりです^^
非日常は続かない
日常って、いつも続いているから日常ですよね。
あたり前すぎてツッコミを入れる気にもならないですよねw
でも運動ってぼくにとってはまさに非日常で、運動のキライなぼくには
「筋トレ」とか「ランニング」とか「ヨガ」とかはどうしても日常になり得ません。
なので、さっき上げた・・・
「歩く」ことを移動手段にする
ことによって、運動という非日常を日常化させているというわけです。
日常になってしまったらこっちのもの。
それはもう日常なので、逆に自分が意識的に取り除かなければ続けてしまうんです。
にちじょうだもの(by ぴこつ)
3.がんばったら負け
『がんばれない自分』はなにも悪くない
ぼくは、みなさんの味方です!
がんばれない自分は責める必要はまったくありません。
がんばる時は仕事であればお金であったり、
子供がテストでいい点を取ろうとするのはご褒美に買ってもらえるゲームであったりと、何かしらの見返りがあるものです。
でも、運動に関してはそのたぐいではありません。
運動を始めても待っているのは苦痛であり、疲労やストレスで、目に見える見返りは特に存在しない。
かといって、運動の見返りに自分の好きな食べ物とかを与えてしまうと、それはそれで体にいい物ではない場合が多いのであまりオススメはしません。
なのでやるべきことは自分が
がんばらなくて済む方法を考えること
です。
理想は自分自身で「今日はがんばった!」と思うことにならない状態です。
『がんばった自分』が悪い
ここで紹介している運動に関しては、
がんばったと思った日は反省してください(笑)
(他のことでがんばらなきゃいけないことにがんばった時は褒めてあげてくださいね!)
運動に関してだけは、ぼくは本当に
がんばったら負け
と思っています。
がんばった時って、たぶん苦しかったと思うんですよ。
苦しみを乗り切ったからこそ「がんばった」と言えるわけで。
がんばったあとって、ものすごく達成感がありますよね!
その時は・・・。
これもぼく独自の感性だとは思うんですが、このがんばった時の記憶ってやっぱり残っていて、同じことをしようとした時の心理として
「またあの苦しみを味わうのか・・・」
って考えてしまう。
そうすると、翌日とかにそれをやろうとする意欲が急速になくなっちゃうんです。
なのでぼくは意識的に
がんばることをガマンするようにしています。
平日で会社に行かない日で家の周辺を歩いてみる時でも、今日はがんばって走ってみるか!
とかは基本的にやらないようにしています。
実際にやったこともあるんですが、さっき言ったようにやっぱりその苦しみが残っているので同じようにやろうとはならないし、ちょっと家を出ることにも抵抗を感じてしまったりするんですよね。
物足りなくなってから次に進む
「がんばらないで」
とは言っているものの、最初に設定した距離を歩くだけではなかなか効果は出にくくなってきます。
(それでも、続けていればやっていない時に比べたら格段に体にはいい影響があります)
なので、ある程度の期間が過ぎて歩くことが日常として習慣になってきたら、少しずつその時間や距離を伸ばしてみてください。
ある程度の期間は人によってバラバラだと思います。正解はありません。
「物足りない」っていう感性は人によっても絶対に差があるはずなので。
ぼくの例でいくと、たぶん1ヶ月くらいはずっと同じ距離だった気がします。
しかも毎日というわけでもありません。
足が痛かったら体を休ませていたし、大雨の時も「今日はしょうがない」かなとあきらめた日もあります。
でも、そうやって一日休んだとしても、「次の日は歩く」というつもりでいてください。
なぜなら歩くことはあなたにとってはもう日常なので。
歯磨きを思い出してください。
「今日は歯磨きをやめておこうかな」
っていう日はないと思います。
なぜならそれが日常なので。
あ、間違えた。
にちじょうだもの(by ぴこつ)
4.未来の自分にやさしくしよう
まだまだ、ぜんぜん間に合うよ
運動を始めようとすると
「もう自分には遅い」
と感じる方はいませんか?
ぜんぜん大丈夫、少なくともあなたの体はまだ動きます。
ちょっと想像してみてください。
将来、自分がおじいちゃんやおばあちゃんになった時、動けなかったらかわいそうだと思いません?
腰が曲がり、杖をついてやっとの思いでしか歩けなかったとしたら、それこそ歩くことすら気が引けてしまうかもしれませんよね。
もし自分がそうなっちゃった時、ぼくならきっとこう思います。
「若い時にもっと動いておけばよかったな」
って。
事故とか突然な病気で体を壊してしまうことを除いて、健康に動ける体のままでいたいと思うのは、決してぜいたくな願いではないと思います。
そのためにもぜひ、今、この動ける状態の時に「歩く」ことを日常の一環に取り入れてください。
大丈夫、がんばる必要なんてありません。
腰が痛いなー・・・肩が痛いなー・・・と悩んでいる時間を「歩く」時間に入れ変えてみるだけで、その後の人生が明るく開けてくることは間違いないです。
今日から始めてね、ぜったい(笑)
さあ、これを読んだらちょっと歩いて近くのコンビニのドリップコーヒーでも買いに行きましょう!
暑い日ならアイスコーヒーもいいですね!
(ぼくはセブンイレブンのコーヒーが好きですが、他のコンビニもおいしいですよ)
まもなくこのブログを読み終わるあなたは、もう歩きに行ってみたくてうずうずしているでしょう。
大事なことなのでもう一回言いますが、
特に歩道橋の上から眺める景色を見に行くのがオススメです。
歩道橋まで行って上からの景色を確かめ、帰りにコンビニによってコーヒーを買って帰ってくる。
・・・最高じゃないですか!ぼくが行きたくなってきた!!(ちょっとワイン買いに行ってこようかな・・・)
ぜったい、ぜったいに行ってきてくださいね!
約束だよ!
おまけ ※読まなくてもいいところ
今、このおまけを読まずに外に飛び出して行ったとしてもぼくは何も悲しくありません。
むしろ本望です。
でも、まだ準備が整っていなくてここに到達してしまったあなたのためにこれを書きます。
マンガ家業界では、残念なことに健康に問題を抱えている人がとても多いと感じています。
著名なマンガ家さんも若くして命を落としてしまったという訃報も耳に入ることが多くなりました。
パートナーのnikoがマンガ家であることもあるかもしれませんが、それにしてもマンガ家さんの健康問題は深刻だと思わざるを得ません。
もう少し範囲を広げると「クリエイター業界」の健康問題をぼくはすごく懸念しています。
なのに、そういうクリエイターさんの健康問題は時に宿命のような見方がされているような気がして、亡くなられた方を惜しむ声が上がるのは必然ですが、
なんでもっと問題視されないんだろう
といつも疑問に思っているんです。
ぼくはパートナーのnikoに対しても、他のマンガ家さんに対しても、そのほかのクリエイターさんに対しても、ずっと健康でいて素敵な作品を世に出し続けていってほしいとムチャクチャ願っています。
まずはこれを読んでくれたマンガ家さん全員で健康になって、
マンガ業界を末長く盛り上げていきましょう!!!
それではまた!