マンガを描く時の可能性と危険性
こんにちは
マンガ家nikoのパートナー、ぴこつです。
いまは、電子コミックが数年前に比べて急速に普及していて、それに伴ってマンガ家の数も増えました。
当然、マンガ家の数だけマンガの種類もあるわけですが、今日はそんなマンガごとの特性について整理していこうと思います。
お時間ある方は最後までどうぞ!
マンガほど価値の生み方に違いのある作品はない
マンガって、クリエイターが生む作品の中でも特殊な部類ですよね。
マンガ以外のクリエイター作品でいうと、
- 小説は文章で魅せる
- 絵画は絵で魅せる
- 写真は撮り方で魅せる
と、簡単に言ってしまうとこんな感じで、「何で勝負するか」というのがある程度固まっていますよね?
きっと各専門家の方から言わせると「そんな単純なものじゃない!」とお叱りを受けてしまうんだと思いますが、受け取るお客さんからすると、さっきのようなところを見ていると思っています。
それを踏まえて、マンガはどんなところで勝負するのか?ということなですが・・・
いろいろあると思うんです。
例えば。
- 文章で魅せる
- 絵で魅せる
- ストーリーで魅せる
- セリフで魅せる
などです。
マンガって見るポイントが人によってすごくたくさんあると思っています。
ある人は、「絵のうまさ」を見ていたり、「キャラの立ち方」を見ていたり、「全体のストーリー」を見ていたり。
見方がバラバラなんですよね。
こんなにも見るポイントに多様性があるクリエイターの作品って他にはないんじゃないかな?
言い換えると、クリエイターごとに勝負するポイントも違うということです。
マンガの持つ多様性が生む弊害
マンガを描くにあたって何で勝負するか?
というのはマンガ家ごとに異なっているというのはお話ししましたが、マンガのジャンルによっても魅せるポイントが違うということもあります。
少年マンガはキャラ立ちだったり、ストーリーが重視される。
青年マンガになると、それに人間関係の濃さが加わっていたり。
nikoの書いているような成人マンガだとやっぱり絵のクオリティは重要です。
↓nikoの描く成人マンガ
でもその一方で、マンガの多様性が持っている危険性みたいなものもあると思っていて・・・
クオリティが低いものも生まれやすいんですよね。
もちろん、出版社の編集さん方とマンガ家との共同作業では一定水準以上のマンガが生まれることは間違い無いです。
ただ、マンガそのものが何を武器にしているのかがわからないものが出てくる可能性もあります。
絵はイマイチだけどストーリーが抜群に面白いとか、ストーリーはめちゃくちゃなんだけどキャラがすごく立っていてぶっ飛んでる・・・
とかっていう価値の生み方もすごくアリなんですよね。
だけど、絵はイマイチ、ストーリーもさほど真新しさはない、かといってキャラにもそんな特徴ないな・・・みたいな作品も生まれやすくなってしまう。
描いてる本人はその作品に何か自分の武器を取り入れようとはしていると思うんですが、読み手にそれが伝わらないと意味がない。
なんでも魅せられてしまうマンガだからこそ、そういうことが起こりやすいとも言えます。
マンガを描く人の意思の強さが作品に現れる
さっきも言いましたが、
マンガって、描いている本人はどこかに力をこめて描いていると思うんですね。
そこに強い意志が感じられれば、必然的にそのマンガにはとても高い価値が生まれます。
読み手に伝わるような熱意ですね。
じゃあ熱意ってなんなのか?
っていうと、シンプルに描き手の「好き度」だとぼくは思っています。
描いているマンガ家自身がその作品の何が好きなのか?
そこをしっかりと見つめて追及できているかで、その作品の出来が大きく左右されます。
「マンガ家自身が自分の作品を好きでいること」
というのは当たり前のようで、実はできていない場合もあるんです。
読者に「ウケる」作品を生み出そうとするあまり、自分が好きではないことに手を出してしまう。
そういう時はたとえ売れたとしても、どこかでマンガ家は消耗しています。
そうするとどこかで描くことが続けられなくなったりしてしまうこともある。
そうなった時、続きを期待していた読者を結果的に裏切ることになってしまう。
それって出版社にとっても、読者にとっても、マンガ家にとっても絶対に良い形とは言えないですよね。
マンガ家が自分の持っている「好き」という気持ちの強さを正直にマンガに込められている作品は絶対に強い!
ぼくはそう信じています。
まとめ
ということで、マンガの持つ多様性と、それによる可能性や危険性についてお伝えしました。
今日のポイントです。
- マンガには魅せ方が無数にある
- マンガの持つ多様性は特徴がない物も生む
- マンガの強さはマンガ家の好きの強さ
マンガって他のクリエイターの作品にはないような見方がたくさんあるので、その分楽しみ方も人それぞれ違っています。
ぜひマンガごとの良さを自分なりに感じ取ってみてください。
それぞれのマンガの良さがどこにあるのか?
を考えてみるのもまた面白い読み方かもしれませんね!
ではまた。